1. 車輪とレール間の集電性能に関して
金属同士の接触面における通電性能は、通常、単位面積当たりの接触圧に依存します。大電流の場合は、接触面積も関係しますが、車輌のような小電流のものに関しては、唯一圧力、つまり重量を増やし、そして接触面積を減らすことが大切です。
ロクハンの車輌は車重に限界があるため、図Aのように、車輪に勾配を付け、点接点にし、そこに総重量を乗せることによって、できる限りの通電性能を上げることを狙っています。これは他社のやり方と同様です。
この場合、金属レールの幅は一切集電性能には関係ありません。また、レール上面が角に仕上がっているか、それともRが付いているかもあまり関係ありません。
長時間走行させた場合のカーボンがたまってくることに関しても、点接触であるため、レールの幅には関係しません。いずれにしても、定期的にクリーニングは必要です。
2. モーター車の登坂性能に関して
Zゲージの場合、車重に限界があるため、金属車輪と金属レールの接触抵抗だけでは十分な登坂能力が得られません。4輪駆動、8輪駆動にしても、金属車輪である以上、効果は少なく、一番有効な手段は、ゴムタイヤを取り付けて、接触抵抗を確保することです。この場合、レールとの接触面積を増やす必要があり、よってロクハンにおいては金属レールの踏面を広くした特別なレールを使用しています。図Bをご参照下さい。踏面が狭いとスケート靴のように滑ってしまいます。
なお、私どもの金属レールは多少の差はありますが、ヨーロッパのZゲージのレールの標準寸法に近いようです。また、断面積が広くしてあるため、大型レイアウトを作ったときのレール自体の電気抵抗が少なく、走行位置による車輌のスピードの変化を少なくすることができます。
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